妊婦さんは色んな栄養素が必要ですが、その中でも鉄分は必須です。
しかし、妊婦さんは妊娠貧血と呼ばれるくらい、鉄分不足の貧血症状が出てしまう場合も多いんですね。
そうならないように鉄分は積極的に摂取していかなければなりませんが、闇雲に鉄分を摂取するのは危険でもあるのです。
鉄分の摂取量が多いと逆に肝機能障害を起こしてしまう可能性があります。
ですから、鉄分の摂取量を知って、ある程度の目安を決めて、鉄分は取っていくことが肝心です。
つまり、妊婦さんの鉄分の摂取量には目安を持って、きちんと上限を決めなければ、危険だということですね。
妊婦さんではなくても普段の食事から鉄分を摂取するのは難しいです。
特に妊婦さんは色んなしばりが多いですが、ここで、鉄分について正しい知識を身につけましょう。
➀妊婦が鉄分不足で貧血になる理由
妊娠中に起こる貧血のほとんどが鉄欠乏性貧血。
つまり、「妊婦貧血」です。
これは、その名の通り、鉄分が不足することで起こる貧血です。
鉄分の役割は赤血球中のヘモグロビンの主な成分として活躍することです。
ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ大事な成分ですから、体の中には常に3~4gの鉄分はあります。
その3~4gの鉄分を更に追及すると、その6~7割がヘモグロビンに取り込まれているのです。
妊婦さんは優先的に胎児に鉄分が運ばれる仕組みになっています。
特に妊娠後期は分娩に備えて血液量が増えるのですが、その分ヘモグロビンが増えてくれるなら問題ないのですが、ヘモグロビンの量は通常と変わらないのです。
ですから血液が薄くなりすぎて、貧血が起こりやすくなってしまうのです。
妊娠中に貧血を起こすとまず、胎児に何よりも影響します。
胎児に送られる酸素が足りなくなって、未熟児や虚弱児になってしまうこともあるのです。
➁妊婦の鉄分摂取法
日本人の成人女性の約6割は鉄欠乏の状態であると言われています。
普段から鉄分を多くとる必要があるのに、妊娠すると胎児の分の鉄分も合わせて、もっともっと鉄分が必要となります。
鉄分が多く含まれる食品は以下の通りです。
・豚レバー
・鶏レバー
・牛レバー
・乾燥ひじき
・あさり
・カツオ
・小松菜
・がんもどき
・納豆
・木綿豆腐
・枝豆
などがあります。
ただ、鉄分の吸収率で言うと、他の栄養素と比べて低く、レバーなどの動物性食品は約23%。
緑黄色野菜は約5%。
植物性食品の場合はビタミンC、タンパク質を一緒に摂取すると鉄分の吸収率はUPします。
気を付けなければならないのは、鉄分の1日の上限は400㎎を目安にすること。
鉄分は取りすぎると肝機能障害を起こす危険があるからです。
➂妊婦の効率的な鉄分補給とは
妊娠中に鉄分不足を解消するのは、食事だけではなかなか難しいことが分かりましたよね。
では、鉄分補給をするにはどうしたらいいのか?
サプリメントに頼ってみるのもアリだと思うのです。
ここに、鉄分摂取に効果があるとされるサプリメントの栄養素をご紹介します。
1.豊富なビタミンB群(葉酸、B6、B12)
赤血球を作り出して鉄分の働きをサポートします。
2.ビタミンC
体内への吸収を高めてくれます。
3.動物性タンパク質
鉄分の吸収率を高めたり、有効利用性も高めたりします。
この3つのサポート力が鉄分サプリメントの効果を発揮させるのです。