入眠障害の方が増えているようです。
現代社会においては何かとストレスが溜まることが多く、それが入眠障害につながっていることは確かです。
テレビやゲーム、スマホが当たり前の時代になり、ついつい夜更かししてしまい、脳が休まらない状態で寝ようとしても、なかなか脳がお休みモードに入らないパターンもありますね。
あまりにも入眠障害がひどい時は、お薬に頼ってもいいかと思います。
病院へ行って睡眠薬を処方してもらうのはちょっと・・・。
そんなに大袈裟なことじゃないから・・・。
という方には漢方薬ではどうでしょうか?
強い作用がないので副作用なく入眠障害を改善してくれる味方になってくれると思います。
漢方薬からなら始められる、改善しそう、と思った方は是非この章を参考にしてみて下さい。
➀入眠障害の4つの原因
健康でストレスのない人なら、疲れていたり、精神が休まっていれば、布団に入って早ければ5分で入眠出来るはずです。
それでも、なかなか寝付けない時、それって入眠障害かもしれません。
入眠障害には大きく分けて4つの原因があります。
➀環境要因
枕が合わない、枕が変わった、暑い、寒い、明るい、騒音
➁身体的要因
性別、年齢、更年期、頻尿、体がかゆい
➂心的要因
悩み、ストレス、緊張、睡眠へのこだわり
➃その他
夜間のアルコール、カフェイン、運動不足
睡眠の質や感じ方、満足感は個人差があります。
睡眠時間が3時間でもスッキリしている人もいれば、10時間寝たのにだるいと言う人もいます。
睡眠時間が少ないからといって、決して不眠だと決めつけられるものではなく、根本的には眠りの質に問題があるようです。
じゃあ、何を持ってして入眠障害かと言いますと、睡眠時間に関わらず、翌日の日中に影響を及ぼしてしまうのは、立派な入眠障害です。
➁入眠障害のタイプ別漢方薬-その1-
寝つきが悪い入眠困難な人には以下の漢方薬がおススメです。
〇酸そう仁湯(さんそうにんとう)
代表的な漢方薬。
心身が疲れていて弱っている人の入眠障害に効果的。
疲れているのになかなか眠れない人にお勧め。
〇半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
神経を鎮めて体の状態を整えます。
気分が塞ぎこんで鬱の人や動悸、めまいを起こす人を改善します。
〇黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
のぼせ、イライラしやすい人。
目が充血しやすい人。
頭痛、耳鳴りがあり、心配事が多い人を改善。
〇柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
割と体力はあり、上半身に熱がこもりやすい人。
精神的に不安がある人に効果的。
〇抑肝散陳皮半夏(よくかんさんちんぴはんげ)
虚弱体質で神経が昂りやすい人。
顔色が悪く、怒りっぽく、イライラして寝付けない人を改善。
➂入眠障害のタイプ別漢方薬-その2-
眠りが浅く、中途覚醒してしまう人には以下の漢方薬がお勧めです。
〇加味帰脾湯(かみきひとう)
虚弱体質で血色の悪い貧血気味の人。
体が弱くて繊細な人に効果的。
〇八味地黄丸(はちみじおうがん)
疲労、倦怠感、口が渇く人。
これは高齢者向きの漢方薬として使われます。
夜中にトイレに行きたくなることを改善し、朝までノンストップでぐっすり眠れるように改善します。
下半身の冷え、頻尿、泌尿器系の悩みがある人向け。
〇加味逍遥散(かみしょうさん)
虚弱体質で肩こりがあったり疲れやすい人。
ホルモンバランスを整える作用があるので、生理前の不眠に効果的。
血流を温めるので冷え性の改善。
生理不順、便秘解消、更年期の女性の不眠を改善します。